AI はきらいです。

孫娘に送った九九暗唱シートはどうなったかな?まあいいや。
さて、小林秀雄の「考えるヒント」の冒頭の「常識」を読んだ。「人工頭脳」のことが書いてある。50年以上経っても相変わらず何が言いたいのやら意味不明。おぼろげながら感じるのは、小林氏は「科学は演繹である。人工知能は結局決まったルールからの演繹で結果を出すしかできない。」と思っているようだ。
ほぼ同時に、日経サイエンス2023年10月号の「大規模言語モデル – 科学を変えるAI – 」を読んだ。人工知能分野で、何をもって「大規模言語モデル」と称しているのかが書いてあった。由来は「自然言語処理」にあるようだ。入力(ネットで自動的に収集)されたテキストを単語に分解し、各単語それぞれに「数千億パラメータ」(パラメータは学習によって自動的に増える)のベクトルを与える。一つの単語のパラメータ値は、そのテキスト(段落を跨ぐことも可)内に出てくる他の単語との遠近性により数値が決まるらしい。どこかで既出の単語なら、その単語が既に持っていたパラメータ値が微調整される。そのようにして、Wikipedia とかその他のネット上の膨大なテキストを勉強して AI は偉くなっている、と。だから「大規模言語モデル」って言うんだって。
ということは、今の ChatGPT なんかの AI は、これまでの人類の叡智(ネット上にテキストとして存在する)の集大成でもって、質問に答えてくれている、ということになろうか。
でも、日経サイエンスにはもっとスゴイことが書いてあって、「AI の学習がある段階を越えると、いきなり格段に賢くなって、(開発者には予想できない)突拍子もない独創的な意見を言うようになる。」そうだ。
ああ恐ろしや。

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