文化の進化

「増えるものたちの進化生物学」では、生命の本質を「増えて遺伝する物理現象」と捉えている。更に、「文化」も「遺伝する情報」と考えている。それで、「文化の進化」もあるわけだけど、併読した「絵でわかるカンブリア爆発」では、捕食者と被捕食者の著しい軍拡競争によって、爆発的に多様な形態が現れたそうだ。それが「進化」と言えるのかどうか知らんけど、「遺伝する情報」も単に継承されるだけでなく、複数の文化が互いに競り合って変化して来たということになる。ただ、「文化」における「捕食者と被補足者」のような関係は、「情報」の良し悪しではなく、それを担っている生体の強弱や戦闘的優劣によって定まるのであろう。なお、「文化」が「生命」と違うのは、後者が「増える」という本質を抱えていることに対し、前者は必ずしもそれを持っていないことだと思う。それにしても「文化」は今や多様を極めて併存しているし、他方、テクノロジーの進歩で画一的になりつつあるとも感じられる。また、最近ではフェイクも多く、何が何だか分からない様相を呈している。翻って私はと言うと、老化のせいか無感動・無関心になりつつある。これから先、一体どうなることか?

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