Arduinoでローストビーフを作る(14: 最終回)

・予算の関係で、100g250円の豚ブロック290gを供試しました。
・下ごしらえから説明すると、まずヤカンでお湯を沸かします。同時にキッチンペーパーで肉塊のドリップを拭い、適量の塩・コショウで表面をくまなく揉み、ファスナー付きプラスチック・バッグ(以降「肉バッグ」と言います)に入れて空気を抜きます。肉バッグを、ガラス鍋(これまで実験で使ったヤツ)に入れ、熱湯をヒタヒタになるまで注ぎます。それをニクロム線ヒーターにかけます。
・Arduinoスケッチの設定温度を60℃にして、それ以下になるとDuty比=40/255でアナログ(PWM)出力を出し、SSRを介してAC100Vでニクロム線ヒーターを加熱しました。温度センサーが60℃になった時から、3時間稼働させました。

【結果】

図1 肉バッグを熱湯に入れ、設定60℃で加熱
      横軸:分、縦軸:温度(℃)

・最初、肉塊を冷蔵庫から出して前処理していたので、肉バッグと熱湯を一緒にしたら、お湯は70℃くらいに冷め、温度測定はそこからとなりました。この下がり具合は肉バッグとお湯の体積関係によります。
・Python側のグラフは時間軸を3.5時間まで延長したのですが、処理時間を60分のままにしておいたので、60分のモニタリングで切れました。Arduinoによるヒーターへの通電は継続しています。
・測定スタートから温度がぐぐっと下がり、約10分で60℃に達したところで1回やや大きなリバウンドを起こしましたが、以降はほぼ定常的にオン・オフを繰り返し、60±1℃あたりで安定しています。Arduinoの温度センサーにくっつけている棒状温度計は、ずーっと「58℃」のままです。
・60℃になってからちょうど3時間経って肉塊を取り出し、ニンニクのすりおろし適量をオリーブオイルで炒めていたフライパンに肉汁ごと投入して、表面をくまなく軽く焼いて出来上がりです。薄切りにして冷蔵庫でしばらく冷やしたのが右の写真です。切り口にはほんのりとピンク色が残っています。
・食べる時は、そのままでもステーキソースを少しかけても良いです。食感は、非常に柔らかく。美味しい肉の味を味わえます。
・正式のローストビーフは、家族が帰って来るお盆に作ろうと思います。
・とりあえず「Arduinoでローストビーフを作る」シリーズはこれでおしまいにします。
・正しくは「ローストポーク」になってしまいましたが、お許しください。
・これまでのシリーズをまとめておこうと思います。
・PID制御については、また別途勉強します。
・お疲れ様でした。

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