ArduinoのPWMでAC100Vを降圧します。
ArduinoからPWMを発生させ、SSR(ソリッド・ステート・リレー)を介して、AC100Vの平均電圧(平均電力)を下げます。
SSRには何種類かあります。
ここでは「非ゼロクロスタイプ」と「ゼロクロスタイプ」を説明します。
その前に、ArduinoのPWMを説明します。
「PWM」は「Pulse Width Modulation」の略で、その信号はこんな感じです。
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Arduinoでは標準で490HZ周期の5V信号を出します。
Duty比 = オン期間 / 周期T
Duty比は、%で表示することもあります。
【非ゼロクロスタイプ】
このタイプのSSRにArduinoからPWM信号を送ると、例えばAC100V、60Hzの正弦波1周期の出力波形は以下のようになります。横軸は時間(ミリ秒)、縦軸は電圧(V)です。
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これらの電圧変化をならすと(時間軸に沿って絶対値を積分?)、「見かけの電圧降下」が得られます。
【ゼロクロスタイプ】
例えば、秋月電子で売られていたSSR「シャープ製S108T02モジュール」は、以下の姿です。
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なお、後方の黒い板(SSR本体)は非常に熱くなるので、大きめのヒートシンクの設置をお勧めします。
ゼロクロスタイプのSSRは、入力信号がオンの時、交流電圧がゼロになった時から交流を流します。また、入力信号がオフの時は、交流電圧がゼロになった時から交流を止めます。低い電圧の時点でONすることによってスイッチングノイズの発生や突入電流の発生を抑えることができるそうです。
このSSRにArduinoからPWM信号を送ると、例えばAC100V、60Hzの正弦波の出力波形は以下のようになります。横軸は時間(1秒まで)、縦軸は電圧(V)です。
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これらの電圧変化をならすと(時間軸に沿って絶対値を積分?)、「見かけの電圧降下」が得られます。
ゼロクロスタイプのSSRモジュール(S108T02)でAC100Vを制御した実測値を再掲します。
横軸:Duty比(%)、縦軸:AC(V)です。テスターの針が振れるので、最低・最高・平均をプロットしています。
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